肥満が伝染!?あなたの周りの人は大丈夫?

ちょっと気になる日常医学

こんにちはSKBです。肥満についての書こうと思います。

今日は肥満が伝染するかもしれないという研究をしたある論文を紹介したいと思います。

肥満が伝染!?

これはニコラスらによる“The Spread of Obesity in a Large Social Network over 32 Years”

という論文で32年間で1万2千人ほどを調査したデータになります。

ズバリ結論からいきましょう

  • 兄弟が肥満になった場合→肥満になる可能性40%上昇
  • 配偶者(結婚相手)が肥満になった場合→肥満になる可能性37%上昇
  • ある程度近い友人が肥満になった場合→肥満になる可能性57%上昇

この研究の結果、兄弟や配偶者、家族、友人などに肥満がいる場合には肥満になりやすくなるというデータが得られました。

兄弟が肥満の場合、遺伝的要素で肥満になりやすいのはある種当然のようにも思われますが、血のつながっていない配偶者や友人が肥満の時にも肥満になりやすいというのはとても興味深いです。

さらに肥満が伝染する条件を本論文では詳しく調べています。

下の表は相手が肥満になったときの自身が肥満になりやすいかどうかを調べたものになります。

肥満が伝染する可能性が示唆されるもの
  • 自分が一方的に友人だと認識している人→リスクになる
  • お互いに友人だと認識している人→強いリスク
  • 配偶者→リスクになる
  • 兄弟姉妹→リスクになる
  • 同性の兄弟姉妹→リスクになる
  • 異性の兄弟姉妹→リスクになる
  • 同性の友人→リスクになる
肥満の伝染する可能性が示唆されなかったもの
  • 近所の隣人→リスクとは言えない
  • 相手が一方的に友人だと認識している人→リスクとは言えない
  • 異性の友人→リスクとは言えない

これらのデータからわかるのは、ある程度、自分と関係ある人たちが肥満だと、自分も肥満になりやすいということです。特に注意すべきなのはお互いに友人だと認識している人が肥満だと自分も肥満になる可能性がかなり上がります。

そして特に同性の友人が肥満だと自分も肥満になりやすくなるというのは興味深いです。

なぜ肥満は伝染するのか?

肥満の周りの人が肥満になりやすいのはなぜでしょうか?

食習慣が似る

ブレントらの“Effects of Social Influence and Body Type on the Food Choices of Others”

という研究によると、肥満の周りの人が肥満になりやすいのは単に肥満の人と一緒に食事をするからではないとあります。

この研究によるとたくさん食べる人と共に食事をすると、たくさん食べる傾向にあることが示されています。しかもこの研究ではたくさん食べる太っている人よりもたくさん食べる痩せた人の方が自身にとって有害である可能性も示されています。

つまりたくさん食べる人が近くにいるとあなたもつられて食べてしまうということです。このことからやはり肥満は伝染してしまう可能性があります。この原因にミラーニューロンという細胞が関係しているという報告もあります。

まとめ

あなたと関係が近い家族、兄弟が肥満だと自分も肥満になりやすいということを話ました。

特に気になったのは同性の中のいい友達が肥満だと自分も強く肥満になりやすいというものでした。

友人と自分が似るという話は他の場所でもされています。

アメリカの起業家のJim Rohnという人が発言して話題になった言葉があります。

それは「You are the average of the five people you spend the most time with」というものです。

「あなたが最も時間を共にした五人の平均があなたである。」といった意味です。

あなたの周りの五人を思い浮かべてください。その五人はあなたがなりたい理想のあなたですか?

実際に年収についてはこれを補足するようなデータも出ているようです。

時を共に過ごす相手は「あなたがなりたい理想のあなた」に近い人であれば、その願いも叶うかもしれません。

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