こんにちはSKBです。今日はうつ病とウイルスの関係について書こうと思います。
皆様はうつ病と聞くと何を思い浮かべるでしょうか?私は「ストレス」と漠然に考えていました。しかし最近ウイルスがうつ病の原因の一つである可能性が報告されています。
うつ病に関係するウイルスたち
うつ病に関係するウイルスが複数報告されています。
Xiao Wang(Meta-Analysis of Infectious Agents and Depression)らによるウイルスとうつ病に関係する論文によると、うつ状態とウイルスの関係性に有意差が出たものは
ヘルペスウイルスのHSV-1は口唇ヘルペスなど唇の周りに痛みを伴う水泡を作るウイルスです。そしてVZVは水痘帯状疱疹ウイルスとも言われる日常的に私たちの周りにあるウイルスです。EBVは別名kissing diseaseとも呼ばれています。幼少期に多くの人が感染するウイルスですが、感染せずに成人して、成人で初感染をすると熱などを出したり症状が出るひとがいます。EBVは多くの人が感染しているウイルスのため、成人になってkissなどをすることでうつされることがありkissing diseaseと呼ばれています。
ボルナ病ウイルスは私自身も聞き馴染みがあまりないウイルスでした。調べて見ると、日本人の有病率は確かなものが出ませんでした。しかし、日本人の多数が感染していると指摘している科学者もおり、日本人と関係が強いのかもしれません。
このクラミジアは皆さんが最初に思い浮かべる性病のクラミジアです。うつ病患者の5人に一人がC. trachomatis DNAを保有しており、健康な人の有病率を遥かに超えていることが報告されています。
ウイルスはどのようにうつ病を引き起こすのか?
2020年に慈恵医大の近藤一博先生たちからHHV-6(ヘルペスの一種)がうつ病と関係しているという報告がなされました(Human Herpesvirus 6B Greatly Increases Risk of Depression by Activating Hypothalamic-Pituitary -Adrenal Axis during Latent Phase of Infection)。より具体的にはHHV-6Bと言うウイルスがsith-1と言う蛋白の発現と関連しており、このsith-1と言う蛋白が細胞外カルシウムを細胞内に流入させることで人体の嗅球と言う、臭いに関係した細胞に障害をもたらすことが報告されました。そしてこの嗅球が障害されることでうつ病が引き起こされることはJ C Morales-medina(The olfactory bulbectomized rat as a model of depression: The hippocampal pathway)らにより以前から報告されていました。
今回明らかになったのは氷山の一角に過ぎず、これからますますの原因解明が望まれます。
まとめ
今日はウイルスとうつ病の関係性について書きました。
今回名前が上がっているウイルスたちは私たちの日常にありふれたほんとに身近なウイルスたちです。今まで漠然とうつ病の原因はストレスと考えられてきましたが、ウイルス感染を予防、治療することでうつ病になるひとが減るかもしれません。
特にクラミジアなどの性病などは自身の行動一つで予防することができるので、これを機にますます気をつけていけたらと思います。
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