内科ってどんな科があるんだろう
やぁマナブ君。前回は外科よりの科について話をしたから、今回は内科寄りの科について話をするね。前回の外科についての記事も下に貼っておくから、気になる人は見てみてね。
診療科の分かれ方
外科編と同じ説明だけど一応貼っておくね。
- 内科
- 外科
- 整形外科
- 形成外科
- 脳神経外科
- 小児科
- 産婦人科
- 皮膚科
- 泌尿器科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科
- リハビリテーション科
- 放射線科
- 精神科
- 麻酔科
- 臨床検査科
- 病理診断科
- 総合診療科
- 救急科
内科の種類
名前に内科とつくような科から順番に見てみよう。
これらの診療科は各臓器ごとの専門家となるわけですが、科ごとに特色が違います。それを少しずつ説明していきます。
消化器内科
消化器内科は実はその中でも細かく細分化していきます。
消化器内科はざっくり分けると消化管という口→食道→胃→小腸→大腸→肛門という私たちが食事をした時に食べ物が通過する場所を担う場所を専門とする人と、肝胆膵(肝臓、胆嚢、膵臓)といった臓器を専門とする人たち分かれています。
消化管を担当する人たちはご存知の方も多いと思います。胃カメラなどを行います。大学病院ではこのカメラを日夜行うことで検査や治療を行っています。口からカメラを入れるものを上部消化管内視鏡検査、肛門からカメラを入れるものを下部消化管内視鏡検査と言います。
この検査によって胃癌、食道癌、大腸癌などがないかなどの検査を行い、癌のStageによっては治療も行うことができます。患者様はこのカメラをする間しんどいのですが、それでも外科的な手術をすることに比べれば体への負担も少なく行えるものとなります。そのため、需要も高いです。そして内科という名前はついていますが、非常に内視鏡という手技を持った科でもあります。
肝胆膵についても似たような側面を持ち、超音波内視鏡検査(エコー検査)であったり、消化管と同様なカメラを口から入れる検査、治療などを行います。
循環器内科
循環器内科ってなに?って方もいらっしゃるかもしれません。ざっくりいうと心臓、血管に関連するものを主に見る内科ということになります。
循環器内科は心電図やエコーなどを用いて心臓の状態を把握するようなものや、動脈硬化の進行度を確認したりといった内科らしい側面と同時に外科的な側面も持ちます。
大学病院では血栓を作るリスクとなる心房細動という心臓の異常な震えなどに対して血管内を通しながら心臓までカテーテルという管を持っていき治療するといった治療を得意としています。そのほかにも心筋梗塞という、心臓を栄養する血流が十分ではなくなってしまう病気に対してもカテーテルを心臓まで持っていき狭くなった血管を拡げるような治療を行うこともできます。
心臓血管外科もTEVARやEVARといった大血管の動脈瘤、大動脈解離に対して、血管内をカテーテルを通すことで行う治療をしますが、循環器内科でもこれらの治療を行っているんですね。
また最近では心臓から血流を送りだす最後の弁である大動脈弁の置換(古くなった大動脈弁を取り替える)という術を今までは胸を開けて、心臓を止めてやるしか方法がなかったのですが、最近ではTAVIという血管内治療で行うことができるようになってきました。これは施設によって違いますが、心臓血管外科、循環器内科どちらもやっているような手術となります。
このように循環器内科は内科ですが、手術室で積極的に治療を行うような外科的な側面も持っています。
呼吸器内科
呼吸器内科は気管支の中を見る気管支鏡検査などもありますが、全体としては内科的な側面が強い科です。空気をしっかり吸って吐けるかなどを調べる呼吸機能検査やX線、CTなどを利用した肺癌などの異常な影の発見。そして喘息患者を薬でコントロールしたりといった仕事を行っています。
糖尿病・内分泌代謝内科
名前の通りなのですが、糖尿病の診断、管理を行ったり、ホルモンの異常産生などを症状、そしてその症状から疑ったホルモンの異常を調べるための検査をすることによって異常原因を探していきます。脳の下垂体が原因のこともあれば、副腎や甲状腺、副甲状腺といった体の臓器が異常な状態であるときなど非常にパターンが豊富です。そのほかにも脂質異常症などの症状を薬でコントロールするといった治療も行います。
検査を行い、異常を洗い出し、治療を行っていくという内科的側面の強い診療科となっています。
腎臓内科
腎臓内科は内科でも少し特徴的で、腎臓の病理組織を見ることが得意な人たちが多いです。
他の多くの科は病理組織を見ることを病理診断科といった専門家に任せますが、腎臓内科は生検(腎臓の異常な箇所を採取すること)した組織を自身で読むことが得意です。
検査や病理組織を読むことで腎臓の異常を特定し、異常に対して薬を用いて治療を行っていきます。
脳神経内科
脳神経内科の特徴はその検査と知識にあります。
手の痺れや歩行の異常などの異常を一つずつ調べることにより体のどこが異常の部位なのかを明らかにするという非常に高い専門性を持っています。
神経の反射といった体に現れるものから、MRIやCTといった画像検査、そして遺伝子検査により明らかにできるものなどがあり、これらを駆使して疾患の診断をつけていきます。
そのほかにも「てんかん」という脳の異常電気信号によって起きる状態を脳波検査を用いて診断したりします。
非常に難解な病気が多く、その診断、治療は難しいものが多いです。
まとめ
今日は内科について解説しました。内科の中でも皆さんがイメージする「内科」的な診療科と循環器内科や消化器内科といった手技の多い科など特徴が異なります。外科はちょっと自分には向いてないなぁなどを思っている人でもこれらの科は外科と内科の中間的な側面を持つ診療科となっているので、もしかしたら、あなたのしたいことが見つかるかもしれません。
外科→内科と説明してきたので、残りの皮膚科、精神科などについても後日記事を書きたいと思います。
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