「歯磨きするときは歯磨きをつける」
「キシリトールガムは歯にいいから噛もう」
という方は多いと思います。
しかし、みなさんはキシリトールガムと歯磨き粉の危険性についても十分理解したうえで使用しているでしょうか？
今回は歯の健康を保つ上で良いとされている歯磨き粉とキシリトールガムについて、多くの人が気づいていない落とし穴をご紹介していきます。
キシリトールとは
キシリトールとは、ソルビトールやマルチトールと同じ糖アルコールという甘味炭水化物の仲間です。白樺や樫の木からとれる糖分から作られ、むし歯を予防する天然甘味料として、北欧諸国で多用され、チューイングガムやタブレットなどに使用されています。
厚生労働省より食品添加物として認可されているほか、世界保健機関(WHO)や 国連食糧農業機関(FAO)もその効果を認めています。
キシリトールガムのメリット
砂糖と同じ甘さ
キシリトールは糖アルコールのなかで最も甘く、砂糖と同じ甘味度を持っています。また溶ける際に熱を奪うので、口の中に入れるとスーっとした冷たさを感じます。また、果物の味をより新鮮にする効果や、苦味を消す効果もあります。
虫歯の原因にならない
キシリトールは虫歯の原因にもなりません。糖アルコールからは歯を溶かすほどの酸は作られないからです。ソルビトールやマルチトールなどの糖アルコールからは、少量ですが歯垢（プラーク）中で酸ができますが、キシリトールからは酸は全くできません。またキシリトールはその甘さのため、唾液が多く分泌されやすくなります。
このように「酸が作られないこと」「唾液が多く分泌によって酸を中和すること」により虫歯の原因となりません。
虫歯を防ぐ
キシリトールには、「むし歯の発生や進行を防ぐ」という、他の糖アルコールにはない特徴的な効果があります。
キシリトールをガムやタブレットの形で一定期間以上口の中に入れると、むし歯の原因となる歯垢が付きにくくなるだけでなく、歯の再石灰化を促し、歯を固くします。さらに、キシリトールには、むし歯の大きな原因であるミュータンス菌の活動を弱める働きも持っています。
このような働きは、他の甘味料には見られない、キシリトールだけの効果です。
キシリトールガムの落とし穴
糖が多く含まれているものがある
市販のキシリトールガムはキシリトール配合であっても砂糖や水飴など糖類が含まれていることがあるので注意が必要です。たとえキシリトールで虫歯予防を行っていたとしても、それ以上に虫歯の原因となる糖類を摂取してしまっては意味がありません。
キシリトールガムを選ぶときは砂糖や水飴などの糖類がどれくらい入っているのかチェックしましょう。
歯磨きは必須
プラーク自体を取り除くわけではないので、歯磨きは必須になります。あくまでキシリトールは唾液を分泌させ、歯の再石灰化させるなど虫歯ができにくい環境を作るだけなので、食べかすや歯垢を取り除くブラッシングはしなければいけません。
歯磨き粉の落とし穴
磨けた気になってしまう
歯磨き粉には香料が入っていて、歯を磨いたあとに爽快感を感じることができますが、これが実は歯磨き粉の罠です。ちゃんと磨けていない場合でも口の中がスッキリ爽やかになり、磨けたと錯覚してしまいます。
研磨剤で歯が削れる？！
歯磨き粉に研磨剤が入っている場合は、力を入れすぎると歯の表面が削れてしまいます。研磨剤の入った歯磨き粉で10円玉を磨くと表面が綺麗になりますが、これを長く続けていくと文字が削れて無くなってしまいます。研磨剤にはこれほどの効果があり、これを毎日続けていくことになるとどれだけ歯にダメージがあるのか推測するのは容易です。
また歯が削れると歯がしみたり、歯肉に刺激があたって歯肉が下がってしまう恐れもあります。
殺菌成分は意味がない！
殺菌成分が入っている歯磨き粉がありますが、歯磨き粉に含まれる殺菌作用は基本的には効果を発揮することはありません。というのも歯から剥がれた細菌に対して殺菌効果を発揮し、歯に付着した状態の細菌に対しては効き目がありません。歯から剥がれた細菌はうがいによってほとんどが口から排出されていまうため、その殺菌作用が発揮されることはないでしょう。
そのため殺菌作用があるからといって高い歯磨き粉を買う必要はありません。
キシリトールガムの選び方
- キシリトール含有率が50％以上のもの
- 糖類が含まれていないもの
虫歯予防効果があるのは、キシリトール含有率50％以上のものと言われています。そのため、ガムを買う際は「（キシリトール重量÷炭水化物重量）×100」が50以上となるものを買ってください。
また糖類（砂糖やブドウ糖など）が入っていないガムを選ぶことで虫歯の原因を取り除きましょう。
おすすめは
ロッテのキシリトールガム
みなさんお馴染みのロッテのキシリトールガムですが、実は日本歯科医師会推薦の商品で、特定保健用食品としても知られていいます。
そのなかでも歯科専用に販売されているものが圧倒的におすすめです。市販されているロッテのキシリトールガムとは大きく異なり、こちらはキシリトール含有率が100％で、混ぜ物がありません。
市販のガムは1日に14粒噛むことが推奨されていますが、1日にそんな数噛むことはなかなか難しいと思います。これに対してこちらは1日に4粒で済むので、手軽に虫歯予防をすることができます。
実はアマゾンでも売られているので、歯医者に行かなくても買うことができます。
2000円ほどで買えるので、ぜひ一度試してほしいです。
まとめ
いかがだったでしょうか？
今回は歯磨き粉とキシリトールガムの落とし穴について解説しました。
これらの落とし穴を理解したうえで、歯磨き粉の使い方やキシリトールガムの選び方を考えてみてください。
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