
こんにちはSKBです。今日は学ぶ前の「産婦人科」のイメージと
病棟で手術などを見て感じたことなどを含んだ「医学生から見た産婦人科」
について紹介するよ。
産婦人科って聞くと皆さんどのようなイメージを持たれてますか?私は実際に病棟に行って体験した後とする前で大きく印象が変わりました。今日は産婦人科になりたいと思っている人や産婦人科ってどんなところ?って興味がある方向けに話をしていこうと思います。
産婦人科に持っていたイメージ

- 赤ちゃんを産むところ
- 生理など月経のトラブルの対応
- 性病などの診察・お薬を出すところ
医学部に入ると3、4年生あたりで各診療科の病気について知識として学びます。なので、当然知識としては産婦人科について知ることとなります。それでも実際に病院に行って見るまでは産婦人科は子供を産んだり、そのための検査・健診をおこなっている。または、月経に伴う不快感や精神的・肉体的な負担が生じる月経前症候群、ホルモンの異常などによる無月経や性病などといった疾患を診ているイメージが強かったです。
医学部の6年間に興味がある方はこちらの記事も参考にしてみてください↓
医学生から見た産婦人科

- 外科医
- 元々持っていたイメージ通り内科的な側面も強い
実は産婦人科医さんは外科医なんです。私が産婦人科に出入りして感じたのは、産婦人科は外科の側面がとても強いということです。
赤ちゃんを産むと一言で言っても経膣分娩(股の間から子供を産む一番オーソドックスな出産)と帝王切開があります。
帝王切開はお母さんのお腹を切って中の子供を取り出す手術です。お腹を切開すると子宮(赤ちゃんが入っているところ)にアクセスできますので、今度は子宮を切開して羊膜という膜に取り囲まれている赤ちゃんを取り出します。イメージとしては水風船の中に入った赤ちゃんを、水風船を割ることで取り出します。そのため水が周りに飛び散ります。
手術としては1時間〜2時間ぐらいで終わりますがとても派手な外科らしい手術に見えるかもしれません。ちなみに帝王切開の術式は非常にシンプルとされていまして、「産婦人科になったら最初にすることになる手術」だそうです。
その他に多い手術は子宮全摘出術です。子宮体癌、子宮頸癌、卵巣癌、子宮筋腫などで子供を産む必要がない人などは割と子宮を摘出することが多いです。そのため産婦人科医はお腹を開けて手術する開腹手術、腹腔鏡というカメラを用いて小さな穴をお腹に開けるだけで行える手術などの技術に長けている人が多いです。
子宮を摘出する機会が多い理由の一つとしては、子宮は生きるのに必須の臓器ではないからです。

このように産婦人科医は昼夜を問わずに手術に明け暮れています。
そして、これは実際に出産に立ち会ったことがある人ではないとイメージできないかもしれませんが、経膣分娩(オーソドックスな出産)は、お腹が痛い時にトイレに行って帰ってきたら元気になったみたいにはいきません。子供を産む際には大量の血や羊水(赤ちゃんと一緒に入ってる液体)が周りに飛び散り、赤ちゃんがなかなか出ない時にはお母さんの股に切開を入れたりと大変な状態なことも少なくありません。
まとめ
皆さん産婦人科に外科医のイメージ持たれてたでしょうか?もちろん、私は大学病院にいるため、子宮全摘出術などの手術を見る機会が多いということもあります。それでも婦人科の先生はバリバリの外科医であった、ないしはある人が多いというのは意外に思われた方もいるかもしれません。お恥ずかしながら私は意外に思いましたw
そしてお母さんが痛い思いをして子供が生まれるということを実際に目の当たりにして改めて両親への感謝の気持ちが生まれました。人が生まれるということは思った以上に大変なことでした。
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